大自然に触れたい、美食に酔いしれたい、温泉に浸かりたい……。
そんなワガママな大人の欲求を叶えてくれる場所がある。
十和田八幡平(とわだはちまんたい)国立公園内を流れる奥入瀬渓流沿いに建つ唯一のリゾートホテル「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」がそれだ。
国立公園の特別保護地区、国指定の天然記念物、特別名勝に指定されている奥入瀬(おいらせ)渓流は、美しい木々と苔に彩られ、穏やかで上品なせせらぎをたたえる。
奥入瀬渓流ホテルのシンボルといえば、巨匠・岡本太郎が手がけた「森の神話(記事トップ写真)」と「河神」の2つの暖炉だ。
森の生き物が共生する様子を描いた「森の神話」、渓流の水しぶきがニンフ(水の妖精)に変わっていく姿を表現した「河神」はそれぞれ館内の憩いの場として我々を迎え入れてくれる。
渓流や雄大な自然を近に感じられる、渓流に面した渓流和室では窓からの景色を最大限楽しめるよう、あえてシンプルなインテリアに徹する。
窓に向けて設置されたソファではくつろぎのひとときが約束されて。
ホテルのすぐそばを流れる奥入瀬渓流を望む、絶景露天風呂。
大自然に囲まれた空間で、四季折々に装いを変える山々を一望することができる。
清らかな渓流のせせらぎ、虫や鳥たちのおしゃべりに耳を傾けながらの長湯を楽しみたい。
フレンチレストラン「Sonore(ソノール)」
1万5千年も前の噴火によって形作られた十和田湖から流れる奥入瀬渓流。
そのほとりに静かに佇む「レストラン ソノール」は2019年5月に新しくオープンした。
自然に溶け込むようにデザインされており、その心配りはインテリアにも反映されている。
木のぬくもりを感じる落ち着いた空間は大人のディナーに申し分ない。
テーマは”伝統に敬意をはらいながら、現代的で洗練されたフランス料理”を意味する「グランドキュイジーヌ」と”偉大な造り手による、選び抜かれた銘醸ワイン”を意味する「グランヴァン」からなる一夜の饗宴。
フランス語で「朗々と響かせて」という意味合いをもつ音楽用語「ソノール」の名にふさわしく、景色と料理とワインが響き合ったエクスペリエンスを味わった夜だった。
どこか女性的な奥入瀬の木々。
その繊細な表情とさらさらと流れゆく優雅な渓流のハーモニーは、我々の心の緊張をさりげなくほぐしてくれた。
胸いっぱいにこの空気を吸いこむと、体内のエネルギーが元のバランスをとり戻していくのを感じるんだ。
自然と一体化した気持ちになれる奥入瀬渓流ホテル。
今度は春、生命の息吹を感じに戻ってこようと心に誓った。
星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
〒034-0398
青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
電話番号:0570-073-022(星野リゾート予約センター)
https://www.oirase-keiryuu.jp/