LIFE IS A JOURNEY #014

Photo/ text: Takumi Kitamura

突然の自粛生活。
人や外気と会えない生活が始まった。
当然、旅にも出られないので映画を見たり家にある本を読んだり。
気が紛れているようで紛れない毎日。

そんな中で友人から人生観を変える本があると言われた。是非貴方に読んでほしい、と。

『アミ 小さな宇宙人』

家に送られてきたその本は、可愛らしい絵と素朴な色使いで、私をなんだか懐かしい気持ちにさせた。

この本は主人公ペドゥリードと宇宙人アミの一夜限りの旅本とでも言っておこうか。
とにかく読み手である私をどこまでも連れて行ってくれた。
時には月に時にはオフィル星という地球より発達した星へ……。

そして、アミの一言一言に胸を打たれる。
愛とはなんなのか。長年の疑問だった、愛してる、愛をしているとはなんなのか。
私は自分がペドゥリードになったかのような錯覚に陥り、友人や家族今まで出会ってきた全ての人々を愛おしくそして恋しく思えたのだ。

今までこんな事があっただろうか、『愛』というとても膨大で単純なものから目を背けてきていた気がする。
ネガティヴな自分がポジティブに変わった瞬間だった。

そんな私の心を愛の旅に連れて行ってくれたこの本を紹介できる事を嬉しく思う。

世界は広くそして小さい。
飛行機で行ける範囲の旅だけに限らず、もっと心地よくどこまでも続く旅へ。

そして私は、心の底から純粋でピュアなこの本を愛し続け、伝え続けて生きたいと思う。

北村匠海