TRAVEL

The best hideaway - Flower Island Resort

地図にない楽園を求めて

東南アジアに位置する国、フィリピン共和国。
7,641もの島々からなるこの国には、たくさんの隠れた魅力が眠っている。
冒険好きならたまらない、宝探しの旅。
今回はベストビーチリゾートの常連・パラワン島からさらにボートで1時間、フラワーアイランドを訪ねよう。

Photo, text: Makiko Yamamoto
Location: Flower Island Resort
Cooperation: フィリピン政府観光局

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ADVENTURE KING ーThe best hideaway FLOWER ISLAND RESORT ー

ADVENTURE KINGは過去に何度もフィリピンを特集してきた。
行くたびに新たな発見と出会うことができる宝の山、それがフィリピン。
数年前から、「地図に載っていない楽園がある」との噂を耳にしており、今回その真偽を確かめるべくフィリピンパラワンへと旅立った。
パラワンの港から船を走らせて一時間ほど、
目を見張るほどに美しい海に囲まれた島全体が一つのリゾートとなっている「Flower Island Resort」に到着。
まるで夢にみたような”本物の楽園”が目の前に広がった。

Sustainable Resort

フラワーアイランドリゾートは、フランス人実業家ジャック・ブラネレック(Jacques Branellec)を創業者とするサステナブルリゾートだ。
彼は深みのある金色の「南洋真珠」の生産を専門とするフランスとフィリピンの合同会社、ジュエルマーの創設者であり、高品質な真珠の養殖に欠かせない”美しい海”を守る活動をここパラワン海域で始めたのだ。

以前、この近海は水中で爆発物(ダイナマイト等)を爆発させて、その衝撃波で死んだり気絶して水面に浮き上がってきた魚を回収する漁法であるダイナマイト漁によって、海の汚染が進んでいたが、およそ30年前ジュエルマー社らの働きでダイナマイト漁を禁止、海の保全活動が進められた。
また、ダイナマイト漁が禁止になったことで職を失った漁師たちには、代わりに近隣の島で養鶏や農業などの職を与え、安定した生活を保障した。
そんな彼らの努力が実り、現在、美しい海でしか育たないと言われる南洋真珠がすくすくと育つまでに至ったのだ。

この真珠を養殖している島、それこそが「地図に載っていない場所」。
フラワーアイランドリゾートに泊まると、アクティビティの一つとして真珠養殖場にいくことができる。
人の介在によって丁寧に育てられる”箱入り真珠”は一見の価値あり。
さらに、ツアー後には貝の身をセビーチェにしてランチに出してくれるのでぜひリクエストしてみよう。
噛み応えのある分厚い肉と濃厚な貝の味はビールのアテにもぴったりだ。

Save Palawan Seas Foundation (SPSF)

2006年に設立された Save Palawan Seas Foundation (SPSF) 。
フィリピンのパラワンの沿岸地域のコミュニティのために、実行可能で収益性が高く、環境的に持続可能な生計手段を支援、教育、作成することにより、天然資源を保護し、栄養を与えることを目的とする非営利団体だ。
自然との微妙なバランスと調和を維持しながら、パラワンの海洋および水資源に依存するすべての人々の生活の質の向上も同時に目指す、まさに究極のサステナブル活動といえよう。

Stay luxurious in the jungle

白い砂浜とトロピカルな植物が生い茂るこの世の楽園、フラワーアイランドリゾートは、自然との調和をコンセプトにしており、島全体にあるゲストルームはわずか5棟のみというプライベート感満載のリゾートだ。

フィリピンの伝統的建築方法を取り入れた、自然の素材を生かしたヴィラはデザインもレイアウトも全て異なるが、それぞれ朝日を望む海に面しており、ドアを開けたらそのままビーチへアクセスできる。

水平線に臨む朝陽にエネルギーをもらい、放し飼いの孔雀や咲き乱れる花々に心潤い、夜はさざめく波音を聴きながら夢の中へ。

そんな地球の鼓動に、本来の人間の機能が蘇る。究極のラグジュアリーステイと言えるのではないだろうか。

島の生活に刺激が欲しいなら、スノーケルやピクニックなどのエクスカージョンもおすすめだ。
徹底的な保護活動によって、死滅していた珊瑚礁は本来の繁栄を取り戻し、抜群の透明度を誇る美しい海と景観が蘇った。
海の中の世界は、「もう一つの地球」と言わんほどにさまざまな生態系がバランス良く共存している様は、平和そのもの。

島を一周するトレッキングコースや、見張り台への冒険もおすすめ。
小鳥たちの囀りをBGMにジャングルウォーク…気分はまるでターザンだ!

たっぷり冒険したあとは、周辺の島で採れた新鮮な肉や野菜をふんだんに使ったスペシャルピクニックランチで栄養補給。
お腹いっぱいになったらハンモックで少しお昼寝しようか。

心の赴くままに過ごす気ままなバケーション。
都会に住まう僕らには、たまにはそんな時間も必要だ。

Romantic dinner by the sea

潮風に吹かれて、星空を眺めながらのロマンティックディナー。
特別な夜がさらに思い出深くなるとっておきのプレゼンテーションだ。

天候がよければキャンプファイヤーも用意可能。
さぁ全てのデバイスから解放されて、時間を忘れて今を噛み締めよう。

幸せを感じる心。
自然を見つめる目。
そよ風に反応する肌。
研ぎ澄まされた嗅覚と味覚。

ここに来れば、それら人間本来の感覚全てが磨かれ蘇るのを感じるはずだ。

Flower Island Resort
Big Budacan Island
5312 Taytay
Palawan, Philippines
https://www.flowerislandresort.com/

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