たまには大自然の中でのんびりしたい。
土を触って癒されたい。
そんな都会人の欲求を満たしてくれるリゾートがある。
「星野リゾート リゾナーレ那須」、都内から車で約3時間、関東有数の高原リゾートのひとつ、那須高原の奥に広大な敷地を有する“体験型宿泊施設”だ。
敷地内にはたくさんの動物や虫たちが暮らす森があり、小川も流れ、さらに田んぼや畑も備える。ここリゾナーレ那須は宿泊を通して農業を体験できる日本初の「アグリツーリズモリゾート」として誕生した。
ここではめいっぱいアクティビティに参加するのがいいだろう。
ファーマーズレッスンでは実際に土を耕したり、苗を植えるなど、無農薬畑での農作業のお手伝体験を提案。
(幼少期以来土に触れてこなかった筆者も、その土の香りの良さに、思わず手袋をとって手を土に埋めてしまった)
スタッフが森を案内する森さんぽでは、キノコ、カエル、松ぼっくり、リスなど森に生息するたくさんの生命をみつけられる。
さらに、バスハーブづくりや、また畑で育った作物をレストランやカフェで実際に食することができる。
採れたてレタスの歯ごたえやハーブの芳醇な香りは、都会のオーガニックショップに並ぶそれらの数十倍の新鮮さと濃厚さでまるで目が覚めるよう。
都会でいかに気を遣っていても、現地には敵わない。
真心を込めて大切に育てられた無農薬の野菜はこれほどまでに美味しいのかと、初めて「オーガニック」に触れたような気分になる。
OTTO SETTE NASU
貴重な土地の恵みを独創的に活用したイタリア料理、「OTTO SETTE NASU」では達人たちが丹精込めて育て上げた食材をコース料理に仕立てている。
瑞々しい野菜は、味付けなしでも十分に美味しいし、バーニャフレッタソースをつければより洗練された味わいになる。
経験豊かなソムリエがセレクトした世界各国のワインとともに、大きなガラス窓から森の景色を眺めながらのディナーは至福この上なし。
虫のさえずりを聞きながら、今日はよく眠れそうだ。
高原の朝
優しい朝陽と鳥たちの会話に目を覚まし、部屋のテラスでコーヒーをいただく。
朝食はこの向こう側でピクニックにしようか。
木陰にシートをしき、那須連山と田んぼを前に、地の食材を朝一番に体に摂りいれる幸せ。
自然と深呼吸をしている自分に気がつく。
「求めていたのはこんな景色だったんだ」
まるで夢のような景色が夢でないことを確認しながら、そっとシートに横になった。
裸足で歩いたり、土を触るなどして体をアースし電気を地面に逃す「アーシング」という言葉があるが、まさにここでのアクティビティはそれを感じさせてくれるだろう。
原点を見つめ直すことの大切さ、無邪気になれる心地よさ……リゾナーレ那須は誰もが幸せになれる、そんな場所だった。
星野リゾート リゾナーレ那須
〒325-0303 栃木県那須郡那須町高久乙道下2301
宿泊予約:0570-073-055(リゾナーレ予約センター)
https://hoshinoya.com