数々の有名コーヒーチェーン店を生み出し、また近年ではインデペンデント系の個性的なサードウェーブコーヒーが取りざたされて久しいシアトルだがその進化はとどまることを知らない。シアトルの“今”を求めて、いざ、冒険だ。（写真はスターバックス リザーブ ロースタリー＆テイスティングルーム）
Photo/text:Makiko Yamamoto Cooperation:Visit Seattle Coordination:Kyoko Matsuda
THE STARBUCKS
世界に唯一のスターバックス
スターバックス リザーブ ロースタリー＆テイスティングルームはスターバックスのホームタウン・シアトルにおけるコーヒーの聖地として、スターバックスの過去と現在、そして未来を体験できる唯一無二の施設だ。 中へ入ると、コーヒーの焙煎機と香ばしいアロマが私たちを迎えてくれる。ここで楽しむべきは、ドリップではなくプレスして抽出したコーヒーのテイスティングセット。こちらはコーヒーに合わせたスイーツもともに提供され、ワインでいうところのマリアージュを楽しむことができる。2018年には目黒にオープン予定だが、現在は世界でここだけ。シアトルに行ったらマストで訪れたい場所といえよう。
HEAVEN FOR WINE LOVERS
ウディンビルのワイナリー
今シアトルワインがアツい。カリフォルニアに次いで全米で2位の生産量を誇り、その味の完成度の高さは数々の品評会で受賞していることからも伺うことができる。この土地のワインの特徴はそれぞれのワイナリーがワイン畑をもっている訳ではない、ということ。ワイナリーの経営者たちは、レッド・マウンテンなど、シアトルに近いワイン作りに適した土地で作られた葡萄を購入して、オリジナルブレンドを作り、自分のレーベルのワインとして販売するのだ。 つまり、ここでいうワイナリーとは主に「ブレンダー」のこと。それぞれのオーナーによって趣向がことなり、ブルゴーニュ好きであれば限りなくブルゴーニュワインに寄せたエレガントな味わいにブレンド。ボルドーが好きなら力強い味に葡萄をブレンドすればよい。実に合理的なワイナリーの形態と言えよう。数々テイスティングをしてみたが、味は間違いなく美味だった。
Mark Ryan WINERYロックなバイク野郎といった内装で、ラベルも味もワイルド。
EFESTE WINERY 家族経営のワイナリーで受賞ワインも多数。
FIDELITAS WINES 近代的でモダンなワイナリーでラベルも内装もCOOL!!
Lauren Ashton Cellars ブルゴーニュワインに魅せられたオーナーは、実は歯医者。理系ならではの徹底的な分析によって最高にエレガントなワインを生み出したので飲み比べが実に楽しい。
RAINBOWS IN CAPITOL HILL
アバンギャルドな若者、学生、ゲイ、ヒッピーなど、さまざまな人種やカルチャーがひしめき合い、独自の雰囲気を醸し出しているキャピトル・ヒル。その中でも今回は、シアトル随一のゲイ・ストリートとして名高いブロードウェイへと足をのばした。横断歩道がレインボーになっていたり、スターバックスのエントランスにフラッグが掲げられていたりと、ゲイ・フレンドリーな雰囲気は、旅人の私さえも盛大にウェルカムしてくれているようで、心なしか嬉しくなってしまうのだった。
BAR HOPPING in PIKE PLACE
Zig Zag Cafe カクテルが美味しい知る人ぞ知るバー
ガムが一面に貼付けられた怪しげな小径
THE PIKE PUB & BREWERY 地元のビールを中心に取り揃えたお洒落なビアバー。
RADIATOR WHISKEY ウィスキーが好きならここは外せない。バレルから直接注ぐスタイルで香り高いウィスキーを堪能できる。
PIKE PLACE MARKETの周りにはローカルのバーがひしめき合う。
