INTERVIEW

RED SPIDER

西の紅蜘蛛

Q新作アルバム「ハナヂブー」リリースおめでとうございます。タイトルがインパクトありますね(笑)。
Aあんまり意味はないんですけど、ハナヂブーの前にしようと思っていたタイトルが「アイアム偽善者」だったんですがそれはみんなに却下されて、「ハナヂブー」になりました。
Qノリで決めちゃった感じですか。
Aノリというかは、見て何これていう感じのものにしたいなと思ったんですよ、タイトルを。基本前作もなんか「逆ギレ・アウチ‼︎」て何か変なタイトルだったんで、その延長というか。
Qシリーズですよね、オールジャパニーズの。
Aそうですね、ジャパニーズもののシリーズ4作目です。自分の好きな音楽を共有できたらいいかなと思っています、みんなと。
QMINMIさんなど、フィーチャリングしている方も豪華な方ばかりですよね。
Aそうですね、MINMIとかとはずっとやっているんで。前作とかはhip-hopの人とかも入ってもらったんですが、今回は結構他のジャンルの人があんまりいなくて、身内で固めたと言ったら変ですけど、まぁあんまり気遣わんと出来たかなという感じですね。
Qこれから全国ツアーが始まるとか。
Aほんまは今頃ジャマイカに行っている予定なんですけど、47都道府県ツアーが始まるのでしばらく行けないですね。夏前くらいには行けたらいいな。制作もたまっているから、ちょっと向こうでやりたいのもあんねんけど。今回のツアーはREDSPIDERの47都道府県ツアーなんです。普段呼んでもらうイベントだと30分1回とかで、短いんですよね。掴んで終わるというか、ちゃんと見せられへんというか。まぁ関西とかやったら2時間くらいやったりするんですけど。地方の人とかそういうの見たことないやろうから、そういうのをちょっとでも長く見せられたなと思ってます。3ヶ月で全部回りきるから、なかなかイカついんですけどね(笑)。
Q一人で47都道府県レゲエツアーやってる方ってあんまりいらっしゃらないですよね。
A47都道府県ツアーをやってたのは三木道三くらいですね、レゲェやったら。最近また復活して、今回のツアーでも何ヶ所か来てくれるんですけど。単独で全国ツアーなんてなかなかやる機会がないので自分も楽しんでやろうかなと思ってます。頑張ります。
Qジャマイカは結構毎年行かれてるんですか。
Aジャマイカは、最近は制作が詰まっていて8ヶ月くらい行けてないんですけど、だいたい3,4ヶ月に1回のペースで1ヶ月くらい滞在する感じですね。昔は1年〜2年とかおりっぱなしだったんですけど、やっぱこっちの仕事が忙しくなって、なかなか長期で行けるのは少なくなりました。
Qうちの雑誌は冒険がテーマで若者にもっと冒険してもらおうという思いがあります。日々のチャレンジも冒険ですし、さらにもっと海外に出て、外から日本を見つめ直して、逆輸入的に愛国心が出てくればとも考えているんです。
Aめちゃくちゃありますね。ジャマイカには17歳くらいから住んでいて、2〜3年おってちょっと帰ってきてまた行ってということの繰り返しやったな、20代前半は。その体験を通して「日本って最高やな」って気がつきましたね。海外に行くまでは「日本てしょうもない国やな」とか、ちょっと思ってましたけど。海外行かない人とか、海外で生活したことない人とかは、なかなか分からんのちゃうかなと思いますね。「こんないい国ないで」って感じ。日本人の国民度の高さとかも感じるし、ジャマイカとか特にね、色々とめちゃくちゃやから。向こうは犯罪も多いし、簡単に人を殺すし。命の重さも国によって違ったりするじゃないですか。そういうのとか日本じゃありえへんからね。行ってよかったなと思ってますね。
Qジャマイカに最初に行くきっかけはやっぱりレゲエですか。
Aそうですね。たぶんレゲエなかったら絶対行ってなかったと思う。
Qなかなか遠いですしね。
Aなかなかやし、俺は17の時に行ったんですけど、20年くらい前だからネットもなくて、情報がなかったんですよね。ジャマイカのレゲエの情報とかも、レゲエマガジン的なものが2ヶ月に1回か月に1回あって、それ見て「今これが流行ってんのや」とか。向こうのライブCDを聴いて「向うではこんなんが流行ってるんや」とかね。とにかく情報がなくてもう行くしかなかったんです。今だったらある程度の情報はネットでゲット出来るから、なかなか行かないという人も多いと思いますけどね。行くのとはやっぱり全然違うかなと、感じるのが。
Q最初初めて行った時はツテも何もなかったんですか。
Aなんか、先輩とかがここ行ったらとかでそこ行って、そこに住んでるジャマイカ人が結構優しくて。俺も学校をちゃんと行ってなかったんで、行くまで行って辞書だけ持って行ってたんですけど、tomorrowとかも意味分からんまま行ったんですよ、もうほんまに。そこでまぁ生活して、どこのスタジオ行ったらええという情報だけ聞いて行くみたいな。まぁ今は生活出来るくらいとか、仕事できるくらいはしゃべれるようになったし。まぁ行かな始まらんなぁって感じですね。
Qこのマガジンは「やりたい事があるなら外聞とか気にせずに泥臭くやってもいいんじゃないか」というメッセージを伝えたくて。
Aやらんとね何も始まらんから。お金ももちろん必要だからお金じゃないとは言いにくいけど、お金なくても得られるものもいっぱいある。繋がりだったり肝心なとこはお金では買えないですからね。今でこそ47都道府県とか、来てくれてる人いてますけど、昔やったら誰も俺のこと知らんわけじゃないですか。初めたてとかお金にもならへんし。でも当時から優しくしてくれてた人とかずっと想えているし、今でも関係がある。MINMIとか湘南乃風とかも売れる前から「みんな頑張ろうや」みたいな感じだったし。だから誰が売れているとか関係なしにこの関係は続くなぁと思ってますけどね。
QRedspiderさんにとっての冒険とは。
Aチャレンジ。例えば行ったことないとこに行くのとかすごい刺激になったりしますからね、脳的にも。16歳くらいからヒッチハイクして東京とか行ってたりしてたんですよ。レコード持って東京のクラブ行こう思って。レコード持っていきなり行ったんですよ。帰りもヒッチハイクで。その中でトラックのおっちゃんが一万円くれるみたいなね。トラックのおっちゃんとか、ヒッチハイクの途中で会う人たちって普段自分が接している仲間とは全然違うからそういう人と喋れておもろかったなって。
Q今後の夢や音楽を通して伝えていきたいことはありますか。
A基本は自分の中でかっこいいなと思う音楽を日本のみんなと共有したいなというので活動をしています。大きい夢とか目標とか、莫大なことはわからないですけど、それをどうやって広めていけるかという地道な活動を続けたいですね。俺、音楽をはじめた当時から、テレビにでてアピールするのではなくてちゃんと現場から伝えたいなと思っているんです。だから、活動を通してライブを観てもらって、伝わった人がちょっとずつ増えたらええかなと。
Profile レッドスパイダー(レゲエサウンド/プロデューサー)
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強烈なMC・オリジナリティ溢れるダブプレート・ハイクォリティなサウンドシステムを駆使したダンスを年間100本近くも展開する大阪のビッグサウンドRED SPIDER。
ジャマイカや日本を縦横無尽に駆け巡る独自のスタイルで爆走。
代表作「爆走エンジェル」シリーズは絶大な人気を誇る看板アイテム。
そしてたった1人でオーディエンスと対峙するワンマンダンス「緊急事態」は年々動員数が増えており、2014年9月27日には舞洲野外特設会場で14,000人以上を熱狂させた。
MADなイメージの彼だが音楽を生業とする者として作品作りに対する「熱い情熱」とあの「毒舌MC」の裏側にあるレゲエへの異常とも言える愛情は日本中に伝わりつつある。
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アメブロ : http://ameblo.jp/redspider-jr/
Twitter : https://twitter.com/REDSPIDER_JR

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RED SPIDER

New Album 『ハナヂブー』
発売日 : 2015年3月11
【初回限定盤:CD2枚組+DVD】
UPCH-29181 税込価格¥3,996(税抜¥3,700)
【通常盤:CD2枚組】
UPCH-20386/7 税込価格¥3,240(税抜¥3,000)

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