INTERVIEW

GAKU-MC

輝ける瞳の吟遊人

Qこの雑誌は人生に対する冒険がテーマなんですけども、ガクさんにとって冒険とは?
A僕はとても旅が好きで、特にバックパックでぷらっとどこかへ行って、ローカルなB&B(Bed and Breakfast)に泊まったり、その街の人と友だちになって街を案内してもらうみたいな気軽な旅がとてもワクワクするんですよね。僕にとって「冒険」って大好きなものそのもの、という感じですね。冒険をすることで自分の目線が変わるというか、今までと同じものを見ても違う角度で見れるようになるというか。それが冒険の素晴らしいところじゃないかなと。日本にいて少し疲れて、日本の悪いところばかりが目に入ってくるようになっても、一旦そういう世界見て帰ってくると「わぁ日本て、実はちゃんとしてるところなんだな」っていう見方もできるようになったりするし、冒険の一番素敵なところはそういうところじゃないかな。
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Q確かに日本の良さは海外に行って初めて身にしみて分かることって多いですよね。
Aやっぱりずっと同じところにいると、自分の精神的な余裕がなかったりとか、仕事に追い詰まってる時にダメなところばかりが目に入ってくるようなことがあると思うんです。日本本来の豊かさや、環境、友達がいる温かさとか、家族がいることとも含めて、僕らってかすごい幸せな空間にいるはずじゃないですか。冒険を通じてそれに気付けるんですよね。
去年はブラジルにサッカーを観に行きました。バックパックで3週間行ってたんですけどワニ釣りに行ったりとか。そういう感じでしたかね。
Qブラジルってポルトガル語ですよね。言葉が通じない中でバックパックってアドベンチャーですね!
A通じないですけど、僕はサッカーボールを持って行ったんですよ。ブラジル行って試合と試合の間、日程余るなと思ってたけど毎日ビーチでずっとサッカーやってたら、友達もいっぱい出来たし。ブラジル人は大人も子どももポリスも、サッカーがすごく上手で。言葉なんていらない。ボールの他にギターも持って行ってたんですけどね、ギターとボールあったらだいたい言葉通じなくてもコミュニケーションは十分とれましたね。ワニさんいてピラニアさんもいて、ピラニアを食べたりなんかもして、最高の冒険でしたね。
Qこの雑誌では人生も一つの冒険ととらえているんです。ガクさんのいままでの人生、様々な転機があったと思うんですけど、常に軸になっているものはありますか。
Aそうですね、「とりあえずやってみる、やってみるなら楽しんで」という流れでずっときていますね。それはわりと僕の生き方にあっていて、NOと言った瞬間に話は何も進まないけど、一回YESって言ってみると色んな出会いが待っていたりするんです。そういうことがこの音楽生活の中で見えてきたことの一つですね。「楽しんでやってみる」というところがジャッジの基準になっていますかね。
Q昔からずっと音楽やりたいと思われていたんですか。
A高校1年生までサッカー部で、そのクラブチームの中でレギュラーをとれなくて一旦サッカーからは離れていたんですが、その時に心の隙間を埋めてくれたのが音楽で、そこからずっと音楽一筋ですね。それが仕事になって毎日音楽ばっかりやっていたとき、やっぱり自分の中でサッカーが忘れられなかったという(笑)。ずっとサッカーから目をそらして、意識的にサッカーを見ないようにしていたんですが、あるとき日本対ブラジルのアトランタオリンピックの試合をみて、「俺ってサッカー嫌いとか言っていたけど、実はすごい好きだったんだな」って気がついたんです。その後自分でサッカーチームを作って、そこからもうほんとに毎週友だちとサッカーを全力でやって、同時に音楽も全力でやって。その中で出会った色んな人との繋がりで、サッカーに携わることも多くなり、結果MIFA(豊洲のフットサルコート)の設立に結びついていくんですけど。
Qこれはご自身でつくったのですか。
Aこれは僕がつくったのではなくて、色んな人との出会いからMIFAという団体を僕と桜井(Mr.Children桜井和寿)で立ち上げて運営していたときに「サッカー場興味ありますか?こういう土地があるんですけど」ってお話を頂いて、「僕らがやりたいのはこういう施設なんですよ」という感じで話が進んで、僕らがプロデュースをさせてもらえることになりました。
Qその他にも東日本大震災へのチャリティー活動もされたりとか、ご自身を通して社旗貢献をされていますね。
Aそうですね、これはもう僕らみたいな音楽人はね、やっぱり何かに貢献しなきゃいけない。それは激しく思っていて。ずっと誰かの為になれなかったから、僕らみたいなのは。昔は音楽だけやっていたから。
これからは全てのミュージシャンが社会貢献していかなきゃいけないと僕は思うし、どんなやり方であれ。誰かの何かになるっていうことが音楽家の使命だと思ったら、なんかすごく言葉にもすごく力が入ってくるし、何も難しくない。でもそこも、やっぱりさっきも言いましたしけど、楽しみながらやるっていうのが軸ですね。
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Q今後やっていきたいこととか、やりたい冒険とかは?
A今、akalitolive(アカリトライブ)というライブ活動を通して東日本大震災の被災地を支援するという活動をしているんです。キャンドルの光でライブをするのですが、キャンドルホルダーにライブに来てくださったお客様からメッセージをもらって、その言葉を集めて福島にもって行ってそれを灯して歌って、キャンドルフォルダーをライブに来てくれた福島の方に持って帰ってもらう。そういうことをずっとやっています。2020年東京オリンピックがあるじゃないですか。東京オリンピックの時ってたぶんすごい数の外国の方が来て、そこのタイミングではそれをキチッと皆さんにお見せしたい。それで、日本はこんなに素敵なところで、福島も元気でというところをちゃんと見せたいなって思っています。そのためには僕が色んな活動をやめないで続けていくべきだと思っていて、北海道から沖縄まで日本中でやっているんです。規模はほんとにちっちゃいですけど、去年から海外でも始めましたし、何かそういう思いを伝え続けていきたいなって思っています。今年はパラオでやることが決まっています。
ファンの方々と一体になって冒険をするってすごく刺激的だし自分を成長させてくれる実感があります。
だから、やっぱりね旅はしてみるといいですよ。

Profile ガクエムシー(ラッパー)
90年”EAST END”を結成。
“EAST END×YURI”名義として「DA.YO.NE」でヒップホップ初の紅白出演。ミリオンセラーを記録する。
現在はソロとして活動中。バンドでのライブ活動の他、アコースティックギターによる弾き語りでラップをする。
ap bank fes. summer sonic を始めとする大型フェスからライブハウス、そして小さなカフェでのアコースティックライブまで、様々な形態でのパフォーマンスを展開中。
藤井隆「ナンダカンダ」、CHEMISTRY 「Dance with me」等、作詞提供多数。
サッカーにも造詣が深く、ドイツW杯時には Mr.Children 桜井和寿とのコラボシングル「手を出すな!」をリリースした。
またサーファーとして、地球環境にも深く感心を寄せる。環境問題をテーマにあつかったライブイベントにも積極的に参加。
東日本大震災直後にはap bank found for Japan のメンバーとして宮城県石巻でボランティア活動に従事した。
2011年、所属事務所を独立。レーベル Rap+Entertainment(ラップラスエンターテインメント)を立ち上げ、“ラップで世界をプラスの方向に”をキーワードにライブ活動を展開中。
2011年秋、キャンドルの灯りと音楽で日本を繋ぐ Acousti Candle Live Tour 2011~希望の灯~を東京よりスタート。北は北海道、南は福岡。日本全国をキャンピングカーでまわり、最終目的地は福島県。ファイナル翌日には四大新聞社も一面や社会面で取り上げる等、大盛況のうちに終えた。
グループ、ソロ合わせて7枚のアルバムを発表。8枚目のニューアルバム “キュウキョク2”を立ち上げたレーベルより発売。
そして同時に、世界最後の夜をメインテーマに、様々な人の生き様&メッセージを綴ったエッセイ集『世界が今夜終わるなら』を出版した。
2012年よりキャンドルと音楽で心を繋ぐ音楽イベント“アカリトライブ”を立ち上げ、2013年現在も音楽による震災復興活動を続けている。
また同年、世界二大共通言語、音楽とフットボール。それらを融合し、人と人を繋ぐ場所として【MIFA (Music Interact Football for All)】を立ち上げる。

オフィシャルサイト:www.gaku-mc.net/
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/gaku-mc
Rap+Entertainment:http://www.raplus.net/

1GAKU-MC と行く世界の秘境。 南の島を堪能した後はアカリを灯してライブ!
「秘境 de アカリトライブ in パラオ」
日時 2015年6月6日~10日
開催地 パラオ共和国
ツア−代金 178,000円(往復航空券代金、ホテル宿泊費、ライブ参加費等含む)〜
詳しくは GAKU-MC オフィシャルサイトをご覧下さい
http://www.gaku-mc.net

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